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11月29日経済財政諮問会議の政策金融改革で、国際協力銀行(JBIC)がODAとそれ以外の機能を分割される方向が示された。輸出信用機関(ECA)としてのJBICの機能は、新たに設置される新政策金融機関に統合されることになりそうだ。
エンジニアリング・ビジネス誌12月1日号で、ECAの機能は国が本来持つべき機能であり、国内向けの政策金融とECAをごちゃ混ぜにして一本化するのは乱暴な議論であると書いたが、やや時期を逸した感もあり、残念だ。とはいえ、会議後の記者会見で与謝野大臣は「(国際協力銀行については)輸出入金融、あるいは海外におけるプロジェクトファイナンス、あるいは飛行機をはじめとする輸入金融等々、実態は我々、本当にはよくわからない。1日、2日で結論の出る問題ではない。…官房長官のもとで5名程度の有識者に集まっていただいて、あらゆる角度から御検討いただき、どういう仕事の振り分けにするか、援助機能というのは外交上重要な機能としてどういう担い手がふさわしいかということを含めて、御議論をいただくことになった」としている。まだ望みは残されている。 ところで、28日に公表された22日の会議の議事要旨を読んで驚いた。谷垣財務相や麻生外務相がJBICの一体化の維持を表明、民間議員もJBICの機能を国内向けの政策金融機関と統合することについて慎重にすべきとの意見が出されていた。これに対して、竹中平蔵大臣は「私はその議論が良くわからない」と発言している。 それに続いて、「中小企業の融資と国際融資には、やはりエコノミー・オブ・スコープが働くと思う。だからこそ東京三菱銀行も三井住友銀行も、100 万円の個人融資と国際融資を分けていない。それが金融の世界の常識であると思う」 ECAは国が持つべき特別な機能である、ということをこの大臣は全く知らないのである。あまつさえ、民間銀行による通常の融資と、「政府保証」の意味合いも含まれている国際的な制度金融の違いさえ理解していないのだ。 この程度の知識しか持ち得ない人に改革を進めて欲しくない。 民間銀行がJBICの保証なしで海外の大型プロジェクトに対するプロジェクトファイナンスを組成したことなどない。こんなことでも、ECAとしてのJBICの必要性は分かりそうなものだが、竹中さん、あんた本当に金融機関で仕事してたの?
by hensyutyo1
| 2005-11-30 14:27
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