カテゴリ
以前の記事
フォロー中のブログ
最新のコメント
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
今朝の日経新聞にフランスの重電メーカーAlstomが三菱との提携に関心、という記事が載った。Alstomのクロン会長の「三菱と接触しない理由はない」という言葉も紹介されている。
相手がAlstomだから、やはりこれは世界的な重電メーカーの一つである三菱重工を意識した言葉と考えるのが妥当だ。 Alstomは経営危機に陥っており、フランス政府からの支援を受けることになっている。その救済プランは、フランス政府がAlstomに出資するというものだが、EUから“規定違反”として審査となり、暫定的に融資に切り替えていたが、ようやくEUとフランス政府との合意が成立、出資が認められた。その代わりとしてフランス政府は、EUの4年以内にAlstomが重要事業で民間企業とのパートナーシップ、あるいは事業売却を行うという条件にも同意した。 その相手先の一つとして三菱重工の名前が出てきたということだ。 従来、Alstomのガスタービン事業をSiemensにTGV(高速鉄道)事業をフランス国営原子力企業が買収するという案が出されており、やはり欧州内でまとまるのが筋だろうが、フランス国内でもAlstomへの出資を躊躇されているという。そういう流れのなかで三菱重工の名前も出てきた。しかし、当の三菱重工は、具体的な話があるわけではないと否定した。 実際、三菱重工は既にガスタービンを保有しており、ABB技術のAlstomガスタービンを欲しがる理由はない。Siemensにとっても、TGVははっきり言っていらない事業だ。ガスタービンならば欧米でのシェアアップにつながるだろうが、利益につながった試しのないABBガスタービンが欲しいだろうか。おまけにSiemensは自社開発のものに加えて、米WHのガスタービン事業を吸収している。これ以上異なる技術のガスタービンはいらないのではないか。また米GEははなからAlstomには関心がない。 そう考えるとAlstomガスタービンの相手先には、以前からABB技術を採用している川崎重工業の方が相応しいように思える。川崎重工にとっても世界トッププレイヤーの仲間入りするチャンスと言える。これが実現したら、面白いことになりそうだ。
by hensyutyo1
| 2004-05-27 18:18
|
ファン申請 |
||